アパート経営と駐車場経営どちらがいい?それぞれのメリットとデメリットを紹介
最近、日本国としても貯蓄ではなく投資を活発化させようとさまざまな対策を図っています。
そのなかで、昔からある投資先としてアパート経営や駐車場経営があります。
うまく運用すれば、副業としても活用できる投資先となりますが、アパート経営や駐車場経営とは一体どのようなことを行うのでしょうか。
この記事では、アパート経営や駐車場経営の基本や、それぞれのメリットやデメリットを詳しく解説します。
Contents
アパート経営とは
アパート経営とは、自身が所有しているアパートの部屋を賃貸し、入居者から家賃等をもらう不動産投資事業の一つです。
アパートとは英語が由来で「apart」となり、本来の意味と離れた意味があります。
これだけ見ると、不動産とは関係のない単語となり、日本語のアパートと同じ意味合いで使用されるのが「apartment house」や「flats」です。
ただ、イメージとしては日本マンションのような大規模な集合住宅を指す言葉となり、日本と海外では少しニュアンスが異なります。
日本におけるアパートとは、建物の内部を複数に区切ってそれぞれを独立した住居として居住用として供与する集合住宅のことです。
フランスではアパルトマンと呼び、かつては分譲住宅に対してもアパートが使用されていましたが、現在では賃貸物件を指すケースが増えています。
マンションとの違いは、比較的大規模で豪華な場合はマンション、それ以外をアパートと呼ぶ場合が多いです。
アパート経営の場合、後述しますが一棟マンション経営ほど規模が大きくないため、比較的少ない資金から投資が可能です。
このため、一棟マンションと比較して今から不動産投資を始めたい方にとっては魅力的な投資先です。
以下の記事では、そもそもアパート経営とはなにか、知っておくべき基礎知識について詳しく解説しております。ぜひあわせてご覧ください。
アパート経営とは?基本的な知識や概要について徹底解説!
駐車場経営とは
駐車場経営とは、空き地を駐車場とし、駐車料金で収入を得る土地活用の方法です。
その他の土地活用の方法として、主に以下のような投資があります。
◆土地活用の投資方法◆
- 賃貸住宅経営
- トランクルーム経営
- コインランドリー経営
上記の方法で問題となるのが、施設や建物が必要になる点です。
例えば、トランクルーム経営をしたい場合、トランクルームを準備しなければならず、また空調環境やセキュリティ関係の設備を準備して維持しなければなりません。
また、コインランドリーの場合も建物や洗濯機などの準備が必須です。
その点、駐車場経営の場合は整地して料金メーターなどを設置するだけで運営できるため、比較的少ない初期費用で始められます。
駐車場経営の場合、月極駐車場経営とコインパーキング経営があります。
どの方法でも、少ない予算でスタートでき撤退時にも時間がかかりません。
もし、将来的に別の運用を考えている場合は、先行して運営をスタートして資金を貯めてから本格的な土地活用をすることが可能です。
自動車1台分の駐車スペースに必要な広さは約4坪であり、車路の確保や看板などの設置スペースも考慮しなければなりません。
ただし、立地さえ良ければ変形地や狭い土地でも駐車場経営が可能であり、大型マンションなどの近くに設置すればマンション住人に対して月極契約で集客することも可能です。
駐車場経営の仕組み
駐車場を経営する場合の方式として、以下の3種類があります。
◆駐車場を経営する場合の方式◆
- 個人経営
- 管理委託方式
- 一括借り上げ方式
個人経営とは、駐車場経営のすべてを自分で行う方法です。
土地の選定から購入、駐車場としての整地と施設の導入、そして実際の駐車場運営まですべてを自分が担当します。
すでに駐車場経営のノウハウを持ち、集客が見込めて、得られた利益をより多く自分のものにしたい方の場合、個人経営が向いているのです。
ただし、駐車場経営のノウハウがない場合や、副業などで片手間に経営する場合、実際の運営がうまく行かずに失敗するリスクが考えられます。
管理委託方式とは、駐車場の整備までを自分自身でおこないますが、運営開始後の管理業務は管理会社に委託する形で経営します。
コインパーキングの場合は、都度決済となるため集金の必要はありませんが、月極契約の場合は集金したり入金状態を確認したりしなければなりません。
その手間を省けるのが管理委託方式の魅力ですが、受け取った駐車料金の一部は管理料として支払う必要があります。
一括借り上げ方式とはサブリースとも呼ばれており、駐車場事業を営む企業に土地を貸して、その土地で駐車場の経営を代行してもらう経営方式です。
駐車場の管理や運営はすべて企業側が対応し、自分自身は駐車場の売上に関係なく月毎に安定した賃料が得られます。
大手コインパーキングサービスを提供する企業が一括借り上げ方式を採用しており、選択肢が多いメリットがあります。
ただ、途中で賃料が下げられる可能性があること、またどれだけ売上があっても収益に変化がないなどのデメリットもあります。
駐車場の種類
駐車場には、主に以下3つの種類があります。
◆駐車場の種類◆
- 月極駐車場
- コインパーキング
- タワーパーキング
それぞれの駐車場の種類別に特徴があり、特徴を掴んで最適な種類を選定しなければなりません。
各駐車場の種類について、詳しく解説します。
月極駐車場
月極駐車場とは、基本的に月単位で契約を結び、契約期間中は回数や時間に関係なく利用料金を徴収できる駐車場です。
とくに、住宅地や飲食店の店舗近く等にニーズがある駐車場であり、何台収容できるかによって収入が決まります。
月極駐車場の場合、コインパーキングなどと違ってメーターなどの装置を準備する必要はありません。
定期的に契約者以外が勝手に利用していないのかをチェックする必要がありますが、初期投資にかかる費用を最小限に抑えられます。
また、比較的気軽に経営を始められる点も魅力的ですが、一方で空きが生じた場合は収入が大きく減少するリスクがあります。
さらに、月極駐車場の料金には土地により相場が決まる傾向があり、相場を無視した価格を設定しにくいのが月極駐車場の難点です。
コインパーキング
コインパーキングは月極駐車場と違い、より幅広い方をターゲットとしてサービスを提供する方式です。
利用時間分の料金を支払う駐車場のことをコインパーキングと呼び、主に駅前やオフィス街、大型商業施設の近くに多く存在します。
また、観光地などにも多く存在し、近年では住宅地でも多くのコインパーキングがあります。
コインパーキングの場合、狭い土地や変形地でも経営できるチャンスがあり、また少ない予算でも始められるのがメリットです。
料金設定次第では月極駐車場よりも多くの利益を上げるチャンスがあります。
一方で、税金に関する優遇措置が少ないため初期投資が大変であり、継続的に市場調査して最適な運営が求められます。
タワーパーキング
タワーパーキングは機械式駐車場とも呼ばれており、パレットの上に自動車を載せて動力で上下させて自動車を立体的に収納できる駐車場です。
通常の駐車場では、平面にのみ自動車を駐車できますが、タワーパーキングの場合は上空にも駐車できるスペースを確保できるため、狭い土地でも有効活用が可能です。
主に、都市部のマンションなどで多く採用されている方式となりますが、タワーパーキングの法定耐用年数は15年と定められています。
また、通常の駐車場と違い定期的なメンテナンスが必要となり、手間がかかるのは事実です。
他にも、平面の駐車場と違い車両のサイズに制限があり条件に合致しない自動車は駐車できません。
とくに車高が問題となるケースがあり、トール型の軽自動車が車高制限に引っかかる場合もあるので要注意です。
タワーパーキングは駐車台数を多く確保できるチャンスがありますが、維持費がかかるためニーズをしっかりと把握して最適なスペックの駐車場としなければなりません。
アパート経営・駐車場経営にかかる費用
アパート経営や駐車場経営を行う場合、費用として初期費用と維持費用がかかります。
初期費用とは、アパートを建てたり駐車場を整地したりして装置を導入するなどの費用が対象となります。
一般的には、以下のような費用がかかる場合が多いです。
◆一般的にかかる費用◆
- アパート経営:4,000万円程度(木造アパート建築費の場合)
- 駐車場経営:200~500万円(個人経営で5~10台規模の月極駐車場土地整備費の場合)
駐車場経営の場合、最高でも500万円程度からスタートでき、また他の方法を選択すればさらに初期費用を抑えられる場合もあります。
次に、維持費用としては以下の金額が目安となります。
◆維持費用の金額の目安◆
- アパート経営:月15,000円程度(光熱費や定期清掃費)
- 駐車場経営:月5,000~20,000円程度(電気代、レシート代、メンテナンス代など)
アパート経営の場合、さらに修繕費として100万円以上の費用がかかります。
駐車場の場合も、再舗装等が必要になる場合、数十万円の費用がかかります。
アパート経営・駐車場経営のメリット
アパート経営や駐車場経営を行うことによるメリットとして、以下のような点が挙げられます。
◆アパート経営や駐車場経営を行うことによるメリット◆
- 高収入を得られるチャンスがある
- 節税対策となる
- 保有している土地を有効活用できる
各メリットについて、詳しく解説します。
高収入を得られるチャンスがある
アパート経営や駐車場経営においても、大前提として多くの集客を得て高い利用率を維持できるかが鍵となります。
もし、満室状態を常に維持できれば、その分だけ大きな利益を得られるチャンスがあります。
駐車場経営の場合、月数万円程度の収入が見込まれ、またアパート経営の場合は数十万円程度の収入を得られる点が魅力的です。
土地や立地、規模に左右されてランニングコストも考慮しなければなりませんが、魅力的な投資先となっています。
節税対策となる
投資する目的の一つとして、単に得られる収入だけでなく節税対策を期待している場合があります。
建物が建っている宅地に対して、固定資産税と都市計画税の特例措置が対象となるため減税効果が期待できます。
例えば、固定資産税については建物の規模によって以下の優遇措置を受けられるのです。
◆固定資産税については建物の規模によっての優遇措置◆
- 200㎡までの宅地:課税評価額が6分の1、都市計画税の課税評価額が3分の1
- 200㎡を超える宅地:課税評価額が3分の1、都市計画税の課税評価額が3分の2
200㎡を超える宅地となれば、非常に多くの税制上の優遇を受けられます。
さらに、アパートを建設した場合に子どもや孫に相続して家族に資産を残せて、売却時に大きな利益が発生します。
さらに、建物が建っている宅地では相続時や贈与時にも税制上の優遇があり、小規模宅地等の特例措置を活用すれば、200㎡までの宅地は課税評価額が2分の1となるのです。
保有している土地を有効活用できる
駐車場経営の場合、初期費用を抑えて経営を始められるメリットがあります。
また、一括借り上げ方式の場合は土地さえあればあとは企業側で整地などもおこなってもらえるので、契約を結べば今すぐにでも駐車場経営が可能です。
土地を保有しているものの、建物を建てるには不向きな場合でも駐車場であれば運営できる場合があります。
そのような土地を保有している場合、駐車場経営により有効活用できるチャンスがあるのです。
持て余している土地で収入を得られるチャンスがある点は、駐車場経営の魅力的なポイントです。
他にも、売却する際のニーズが高い点も駐車場経営のメリットであり、一度建物を壊して更地にして売り渡す必要が無い点も魅力となっています。
アパート経営・駐車場経営のデメリット
アパート経営や駐車場経営のデメリットとして、主に以下のような点が挙げられます。
◆アパート経営や駐車場経営のデメリット◆
- 初期費用とランニングコストがかかる
- トラブルにより損失が発生するリスクがある
- 駐車場経営の場合は税制面での優遇措置の恩恵を受けにくい
各デメリットについて、詳しく解説します。
初期費用とランニングコストがかかる
アパート経営や駐車場経営の場合、株式投資などとは違って初期投資が高くなりがちです。
駐車場の一括借り上げ方式のように、土地さえあればほぼ初期投資なしで始められるものもありますが、アパート経営の場合は数千万円の投資が必要です。
各種補助金や助成金を活用すれば一部を免除してもらえますが、それでも多額の資金を準備しなければなりません。
もし失敗した場合、多額の借金を背負うリスクがある点に注意して、投資する必要があります。
トラブルにより損失が発生するリスクがある
アパート経営の場合、トラブルが発生するリスクは否定できません。
例えば、家賃を滞納したり夜逃げしたりするケースが想定され、近所トラブルを引き起こす住居者も少なからず存在します。
借地借家法においては、借主保護が前提となっているため上記のようなトラブルを引き起こす住居者がいても、裁判の判決が出るまでは追い出せません。
仮に、家賃滞納が発生して裁判で勝訴したとしても、支払い能力が無く差し押さえる資産もない場合は自己負担しなければなりません。
駐車場経営の場合は税制面での優遇措置の恩恵を受けにくい
アパート経営の場合は多くの税制優遇措置がある反面、駐車場経営の場合は優遇が受けにくいデメリットがあります。
駐車場経営は土地のみを保有する形となり、固定資産税や相続税、贈与税などに関わる減免措置の対象外となってしまうのです。
さらに、駐車場の場合は建物と違って劣化していくものではないために、減価償却できない点にも注意が必要です。
アパート経営に向く土地と駐車場経営に向く土地
アパート経営に向く土地としては、主に以下のような点が挙げられます。
◆アパート経営に向く土地◆
- 人口が増える傾向にあるエリア
- 最寄り駅まで近い
- 競合物件が少ない
- 生活に欠かせない施設が多い
- 学校や病院が近くにある
- 災害発生のリスクが低い
生活するうえでの利便性が高く、そして安全に暮らせる環境が整っているエリアがアパート経営に向いています。
駐車場経営に向く土地としては、次のような点が挙げられます。
◆駐車場経営に向く土地◆
- 近くに競合が少ない
- 月極駐車場の場合は大型なマンションなどがある
- コインパーキングの場合は商業施設や駅が近くにある
- 駐車しやすい位置にある
駐車場の場合は、駐車したいとのニーズが大きいエリアであるか、そして近くに競合が少ないかをポイントとして選んでください。
また、駐車しやすいかどうかもポイントとなります。
新築物件と中古物件のメリットとデメリットとは
アパート経営をするにあたって、新築物件と中古物件、どちらがいいのか困ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらの記事で詳しくメリットとデメリットについて解説していますのであわせてご覧ください。
アパート経営や駐車場経営は狙い目!
アパート経営や駐車場経営は、初期投資が必要となり少なからずリスクも存在します。
ただし、うまく運営できれば継続的に高い収入を確保できる点が魅力的です。
また、運営会社に運営を委託すれば副業としても十分成り立ちます。
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