大阪でアパート経営を行うメリット・デメリットを解説
大阪は今アパート経営する上で注目のエリアの一つです。
東京に次ぐ都市として知られている大阪ですが、不動産としての価値の値上がりも期待されています。
期待されてはいるものの、大阪だからといってどんなアパート経営でも成功するわけではありません。
アパート経営をするときはそのエリアの人口推移や地価から想像できる家賃相場など、把握しておくべき情報がいくつかあります。
本記事では大阪でアパート経営をする場合、知っておきたい基本情報や大阪市でアパート経営を行うメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。
大阪市の地区別の家賃相場も説明するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Contents
大阪のアパート経営
大阪でアパート経営をするとなると、押さえておくべき項目として「大阪の基本情報」「大阪の家賃相場」「大阪市でアパート経営を行うメリット・デメリット」が挙げられます。
一つずつ見ていきましょう。
大阪のアパート経営に関する基本情報
大阪のアパート経営に関する基本情報には「人口推移」「地価の推移」などがあります。
大阪市の人口推移
新型コロナウイルスの蔓延に伴い、リモートワークが主流となってきている中で、東京同様、大阪でも都心離れが顕著になっています。
2021年の10月は前年比の-2,000人の人口の変動があり、大阪から離れていく人が増えました。
しかし翌年2022年の10月は+6000人となっており、人口増加傾向にあります。
というのも新型コロナウイルスが落ち着きを見せ始め、リモートワークの取りやめが増えていることなどが原因として挙げられるでしょう。
一旦少なくなった大阪市の人口ですが、近年は取り戻しつつあり、むしろ増えているのが現状です。
アパート経営する上で、対象エリアの人口推移は、その町の未来を映し出し経営に直結してくるものですから、よく把握し注目しておくべき項目といえるでしょう。
大阪市の地価の推移
大阪市の地価の推移も合わせてチェックしておくことが大切です。
地価の推移とは、年ごとによってかかる土地の価格のことを指します。
土地の価値は年々変動していくものですから、その変動率や下落率などもよく確認しておきましょう。
大阪市の場合、2020年が247,000円、2021年が247,000円と横ばいでしたが、2022年には249,000円と下落傾向にあります。全国からみても大阪市の下落率のトップ6は大阪市が占めているという現実。
同じ都会といわれる東京や名古屋に比べると変動幅が少ないというのも特徴的です。
地価を知っておけば大阪でどのようなアパート経営をすべきか見えてくるので、要チェックです。
大阪の家賃相場
大阪の家賃相場は下記です。
大阪の中でも家賃相場の高いエリアは「中央区」「西区」「北区」が挙げられています。
また今回ご紹介している大阪の家賃相場は、あくまで大阪市に限定したもので、なおかつワンルーム・1K・1DKのものです。
エリア名 | 家賃相場 |
大阪市都島区 | 6.11万円 |
大阪市福島区 | 6.44万円 |
大阪市此花区 | 5.78万円 |
大阪市西区 | 6.61万円 |
大阪市港区 | 5.73万円 |
大阪市大正区 | 5.87万円 |
大阪市天王寺区 | 6.16万円 |
大阪市浪速区 | 6.44万円 |
大阪市西淀川区 | 6.04万円 |
大阪市東淀川区 | 5.18万円 |
大阪市東成区 | 5.72万円 |
大阪市生野区 | 5.27万円 |
大阪市旭区 | 5.27万円 |
大阪市城東区 | 6万円 |
大阪市阿倍野区 | 5.79万円 |
大阪市住吉区 | 5.09万円 |
大阪市東住吉区 | 5.53万円 |
大阪市西成区 | 5.34万円 |
大阪市淀川区 | 6.14万円 |
大阪市鶴見区 | 5.41万円 |
大阪市住之江区 | 5.47万円 |
大阪市平野区 | 4.96万円 |
大阪市北区 | 6.86万円 |
大阪市中央区 | 7.06万円 |
大阪市でアパート経営を行うメリット
ここからは大阪市でアパート経営を行う際のメリットについてご紹介していきます。
メリットは大きく分けて5つです。
- 東京に比べ地価が安く高い利回りが実現できる
- 都心部では空き家リスクが低い
- 借家率が高い
- 20代は転入超過状態
- 一部エリアでは再開発続く
それでは詳しく見ていきましょう。
東京に比べ地価が安く高い利回りが実現できる
大阪は東京に比べると地価が安いものの、都会として十分認知されているので高い利回りが実現できます。
というのも賃貸需要は高く、それでいてもし格安物件などを見つけることができれば、利回りのよさは折り紙付きというわけです。
不動産投資では重要なポイントとなるため、大きなメリットいえます。
都心部では空き家リスクが低い
大阪の都心部でアパート経営するとなると、空き家・空室のリスクが低くなります。
アパートの需要を大きく左右する利便性や居住性を満たしやすい都心部は、空室率が少ない傾向にあるので、そのような点で困ることはあまりありません。
借家率が高い
大阪市でアパート経営を行うメリットとして挙げられるのが「借家率の高さ」です。
借家率とは持ち家ではなく賃貸(借家)の人の割合のことを指します。
大阪はこの借家率が持ち家率を上回っているため、賃貸であるアパート経営をするには向いている環境といえるでしょう。
例えば2018年を例に挙げると、持ち家の数が558,800戸に比べ、借家数は751,400戸と圧倒的に多く、割合の差は10%ほど違うことになります。
もちろんすでに持ち家を持っていればアパートを借りるという環境にはなりえないため、借家率が高いエリアほどアパート経営には適しているのです。
ただし借家率が高いということはそれだけ競合が多くなることも予想されるので、対策を講じていくべきともいえます。
20代は転入超過状態
少子化に伴い若い世代の人口は減ってきているものの、それでも大阪における20代は転入超過状態になっています。
20代の子育て世代が多いことは、アパート経営するうえで大きなメリットとなるのです。
子育てがしやすい環境づくりに励んでいる大阪は、子育て支援が充実しています。
子育て世代である20代が大阪にいるということは、結婚して子どもができても、長期間大阪に滞在してくれる可能性が高いともいえるのです。
そうするとアパート経営という観点からみても、賃貸物件の需要も長期化するといわれています。
人口の推移をよく知り、どのような世代か把握できていれば、大阪でのアパート経営は大きなメリットといえるでしょう。
一部エリアでは再開発続く
大阪市の一部エリアでは、大規模な再開発が続いています。
例えばIRと呼ばれる統合型リゾートの誘致などの話も進められており、観光客を含め人口の増加や高い経済成長が見込めます。
そのほかにもリニア新幹線の開通の可能性もあり、あらゆる場所へのアクセスの良さが人口増加をアシストしてくれるでしょう。
これらは、アパート経営する上でのメリットといえます。
大阪市でアパート経営を行うデメリット
ここからは大阪市でアパート経営をするデメリットについて解説していきます!
デメリットは大きく分けて4つです。
- 大阪府の総人口は減少傾向
- エリアによって状況が異なる
- 土地価格が下落・停滞傾向にある
- 利用できる金融機関が限られることがある
それでは詳しく見ていきましょう。
大阪府の総人口は減少傾向
大阪府の総人口は減少傾向にあるため、その分賃貸需要が減る可能性があるのがデメリットです。
というのも新型コロナウイルスの蔓延に伴う、リモートワークの増加などが引き起こす都市部の人口減少が原因の一つとされています。
総人口の減少は、アパートの空室が増えるリスクや家賃を下げざるを得ないリスクにつながるのです。
そのような面において東京などは大幅な人口減少といった事は起きにくいため、大阪市ならではのデメリットと言えるでしょう。
エリアによって状況が異なる
人口増減のお話をさせていただきましたが、大阪でも人口増加が見込まれるのは、あくまでも都市部だけです。
それ以外のエリアについては人口減少しており、それが大阪府の総人口の減少傾向にも現れているのです。
とくに都市部以外では少子高齢化が後押ししており、人口の推移は深刻化している側面があることを覚えておきましょう。
土地価格が下落・停滞傾向にある
前述したように大阪の土地の価格は下落・停滞傾向にあります。
2022年より前には大きく下落、その後回復したものの、それでも停滞傾向には違いありません。
今後都市部の再開発などによって土地の価格が一定数上がり、落ち着くだろうと予測されていますがまだ見通しは立っていないのが現状です。
そのほか大阪万博の開催など経済発展の要素がいくつかあるものの、どのように賃貸需要に影響するか分からないのはデメリットといえるでしょう。
以下の記事では、賃貸需要の概要や調査方法について詳しく解説しています。気になる方はぜひあわせてご覧ください。
利用できる金融機関が限られることがある
東京では利用できていた金融機関が、大阪だと融資活用できず、利用できる金融機関が限られてくるといったケースは珍しくありません。
そのため自己資金以上の運用がしづらくなってしまったり、東京にいる投資家とのやりとりがスムーズにいかなかったりと融資に影響が出てくる可能性もあるのです。
大阪市でアパート経営を始めるポイント
最後に大阪市でアパート経営を始める際のポイントについて紹介します。
注目すべき地域の家賃相場
大阪市の中でも、地区ごとに家賃相場を把握しておくと賃貸需要を把握しやすいでしょう。
浪速区:1K6.5万円前後
浪速区の家賃相場は、1Kで6.5万円前後です。
浪速区は繁華街で有名な街で、中心6区の中でも比較的安い家賃が特徴的。
飲食店をはじめとした店舗が多く立ち並んでおり、若者が多く集まるスポットです。
スーパーやコンビニなど住むための環境は整っているものの、にぎやかな街だからこそ、街並みの喧騒を懸念する方が多いよう。
だからこそ防音対策した物件を中心に需要がありそうです。
中央区:1K7万円前後
中央区の家賃相場は、1Kで7万円前後です。
中央区は梅田と肩を並べるほど栄えており、なおかつビジネス街もある落ち着きのあるエリア。
2つの側面を兼ね備えたエリアなので利便性が高く、住む世代を選びません。
北区:1K7万円前後
北区の家賃相場は、1Kで7万円前後と中央区と変わりません。
北区は中央区同様、繁華街である梅田とビジネス街の両方の顔を持つエリアです。
ショッピングモールや大きなエンターテインメント施設などがたくさんあり、一人暮らしの方に人気。
自転車圏内に満点駅などがあるため、利便性が高い地域です。
西区:1K7万円前後
西区の家賃相場は、1Kで7万円前後です。
西区は住宅街なのでこれまでご紹介してきたエリアとは異なり、落ち着きのあるおしゃれな雰囲気が印象的。
一人暮らしの方をはじめ、ファミリー層も多く、暮らしやすさの観点から高い人気を集めています。
阿倍野区:2DK14万円前後
阿倍野区の家賃相場は、2DKで14万円前後です。
文教地区ならではの教育施設が多く立ち並んでおり、落ち着いた街並み。
治安の悪さとは程遠い環境で、公園なども適度にあるため、ファミリー層も多く集まっています。
天王寺区:2LDK13万円前後
天王寺区の家賃相場は、2LDKで13万円前後です。
大きな駅があり、その周りには複数の商業施設が立ち並んでいるエリアで、有名な観光スポットあべのハルカスの最寄り駅があります。
再開発が進んでいる街なので、若い世代を中心に人気の場所です。
こちらの記事では適正家賃の設定方法などをご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
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大阪でアパート経営するなら環境の把握が大事
本記事では、大阪でアパート経営するときのポイントやメリット・デメリットについてご紹介しました。
大阪に限らずアパート経営するのであれば、その地域の人口推移や地価、エリアの特徴などについて詳しく知っておく必要があります。
またアパート経営後、そのエリアの未来についても含めて考えるべきです。
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